昨年度だけで、34人(前年度も21人)と聞いて驚いた。
その上、多くが20歳前後の若い人たちなのに、脳出血や心筋梗塞など
中高年に多い「過労死」の典型的症状で亡くなったという。
厚生労働省も事態の深刻さに、「過労死が相次いでいるおそれがある」として、緊急の実態調査を行うことを決めたようだ。
実態調査を行うことは当然の処置であるが第一歩に過ぎない。
しかし、その事態調査の方法の一つが
『タイムカードから労働時間を確かめるなどして、過労死に当たるかどうか調べる』
ということだから、サービス残業(タイムカードを押してからタダで提供する違法労働)
の実態を把握することはできないだろう。
面接ヒアリングも併用されることになっているようだが、
『受け入れ先の企業から研修や勤務の状況を聞き取る』
という話で、その企業が実態を隠蔽しようとすればやり放題である。
証言者の保護を明確にした上で、同僚や直属上長からも聞き取るべきである。
その際、証言者の名前は隠し、証言によって当該企業からいかなる不利益も
被らないようにしなければならない。 (I)
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外国人研修生の死亡34人 08年度、過去最多に(共同通信) - goo ニュース
2008年度 外国人研修生・技能実習生の死亡者は34名 国際研修協力機構 2009年06月10日


グラフは、上記【国際研修協力機構】Webサイトより
NHKニュース記事より
日本の技術を学ぶ目的で来日した外国人の研修生や実習生に、長時間労働による過労死が相次いでいるおそれがあるとして、厚生労働省は、緊急の実態調査を行うことを決めました。
「外国人研修・技能実習制度」は、海外の若者に日本の技術を学んでもらうため、今から16年前に始まったもので、平成19年末の時点で、およそ17万7000人が日本に滞在しています。
制度を運営する国際研修協力機構によりますと、昨年度、死亡した研修生と実習生は 34人 で、前の年度より13人増え、これまでで最も多くなりました。
このうち、脳出血や心筋こうそくなど過労死に多い脳や心臓の病気で亡くなった人は、前の年度より10人増えて16人 でした。
このため、厚生労働省は、外国人の研修生や実習生が、長時間の研修や労働を強いられ、過労死が相次いでいるおそれがあるとして、緊急の実態調査を行うことを決めました。
調査では、死亡した34人について、
受け入れ先の企業から研修や勤務の状況を聞き取る ほか、
タイムカードから労働時間を確かめる などして、
過労死に当たるかどうか調べることにしています。
研修生などを支援する団体によりますと、ひとつきの残業時間が200時間を超えたり、過酷な勤務で体の不調を訴えたりする人も少なくないということです。
厚生労働省は 「研修生や実習生のほとんどは20代や30代で、死亡した人が急増した原因がわからない。きちんと調査したうえで、必要な対策を検討したい」 と話しています。
これについて、研修生や実習生を支援する「外国人研修生問題弁護士連絡会」の代表の指宿昭一弁護士は「死亡した研修生や実習生の遺族は海外にいるため、過労死の疑いがあっても相談することができず、労災を申請することができない。企業が勤務記録を改ざんするケースも少なくなく、これまで過労死の問題は表面化しなかったが、厚生労働省は詳しく調査を行って、早急に対策を打ち出すべきだ」と話しています。