一人の亡命者が台湾から帰国できない現実がありました。
巨大な国 中国のナイーヴな側面でした。
今年は、中国建国 60周年でもあります。
文化大革命、改革開放、市場経済化 等々 大きな波がありました。
いまや、中国は、GDP(国内総生産)は、ドイツを追い抜いて 世界第3位になり、この数年で日本を追い抜いて世界第2位になるのも、時間の問題のようです。
アメリカ発の経済危機に対処して、中国は、約56兆円の内需振興策の手を打ちました。
鉄道、道路、空港、電力などのインフラ整備や、農村などの消費拡大の補助金制度を矢継ぎ早に発表しました。 テレビ、冷蔵庫、トラック、ミニバン、小型乗用車の需要が急速に高まっています。
世界の消費の 8%を中国が背負っているそうです。
中国は世界経済の回復の牽引車になりうるか?
先日、中国経済に詳しい 長崎大学の井手啓二先生の講演を聞く機会がありました。
これからの世界経済の回復には、14億人もの人口を抱えている中国の内需拡大が大きな要因になるとのことでした。
中国の生産工場も、製品、部品の生産(加工貿易)で経済が発展してきていました。
今後は、中国国内において、生産した商品が販売できるだけの購買力を上げていくことが大事でしょう。
ただし、問題も多く内包しています。 貧富の差の激しいこと。 拝金主義に走る部分があること。
政治の腐敗が一部で見られること、などです。
これは、一面では、民主主義の要求が高まっていること。市民の権利意識が上がっている事。官僚の腐敗をチェックできる体制が作られつつあることの反作用でしょう。
中国は、社会主義なのか? 資本主義なのか? 市場経済とはどこに向かっているのか?、どの段階なのか? 指導部は経済をコントロールできるのか? 関心と興味は尽きません。
日本が アジアで 大きな仕事をやっていくためには、アメリカ一辺倒の姿勢を改め、中国や韓国と手を携えていかなければならないと思っています。
(Y)