『日本革命運動小史』 人民叢書 人民社 定価 1円50銭 (2円20銭に訂正)
1946年 2月25日発行 発行人 松本健二 印刷人 高木又夫
印刷所 共立印刷株式会社
このリーフレットは 数少ない資料の一つではないかと思います。
というのは、33年前、週刊朝日1976年2月13日号に 文芸評論家 平野 謙 氏が書いた“ある個人的回想” 「私は死んだ小畑辰夫と知り合いだった」が掲載され、その中にこのリーフレットのことが書かれています。
「小畑」は、昭和の初め 日本通信労働組合の委員長であり、共産党の中央委員だった人です。彼は昭和6年末、警察に検挙されて以降 警察に通じていました。
平野氏の記事は 彼が 「査問委員会で急死」した「事件」についての回想です。
(当時、治安維持法 の嵐が吹き荒れており 小林多喜二は 昭和8年2月20日特高警察により検挙され、虐殺された。)
その記事の中で 同氏は 「昭和21年頃 伊藤書店という出版社から『日本革命運動小史』というような表題のパンフレットが刊行された」と書いています。
伊藤書店ではありませんが、書かれているものは、冒頭の人民社発行の リーフレットだと思います。
同氏の内容にある、事実誤認の内容を 「訂正した印刷物が貼り付けてあった」のはそのままです。
記事に出てくる 人々も多くは すでに鬼門に入っています。(もう、32年も経っているのですから)
時代が大きく変わろうとするとき、民主主義を守ろうとする勢力は、大きな弾圧を受けたり、マスメディアの大きな世論誘導の波にもまれます。 言論のたたかいが大事です。
今回の政治戦、気を引き締めてかからないと、どんな落とし穴が待っているのかわかりません。
冒頭の資料は、今年 13回忌を迎える 共産党の理解者が 書庫の隅に置いていたものです。
他に、1947年3月 発行の 「日本共産党の基本政策」がありました。
そこにはこう書いてあります。
「行動綱領と規約は党員の誰もが良く認識し、よく自分のものにして居るべきものである。同時に党外に対しては共産党は『何を、如何に、如何なる組織』によって活動するかを人民大衆に包みかくしなく、示すことができるし、又その批判を聞き、説明をし、支持を得ねばならぬ」
「本冊子はこれらのために活用されねばならぬ」と。
興味深いのは 党の資金 についてです。
すでに、その頃から、党の資金は 党費、党の事業から成る。(45条) 党員の党費は収入高の1%とする(46条) と 明記しています。
なるほど、政党助成金など当てにしなくても、きちんとやっていけるはずです。
日本で、一番進んだ 政党らしい政党 であるようです。
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