木の高さは、水を吸い上げる能力の限界に関係しているという
言わば当たり前のような話を科学的に突き止めたというニュース。
木の高さ
水の吸い上げ可能域が限度
米グループ解明
2008年8月13日(水)「しんぶん赤旗」
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米国北西部などに生えるダグラスモミ(ベイマツ)は、世界で最も巨大になる木の一つとして知られています。それでも樹高は百二十メートル程度が限度です。米・オレゴン州立大学などの研究グループは、木の構造上、それより高く水を吸い上げられないためと、その理由をつきとめました。
ダグラスモミはマツ科の木で、日本には近縁のトガサワラがあります。水は、葉の蒸散作用が原動力となって根から吸い上げられ、木の上部まで運ばれます。水を通す役目をしているのは、木の内部にある細胞が縦に連なった仮道管です。細胞にある小さな膜を通して、水を下から上へ受け渡していきます。
研究グループは、高さ八十五メートルのダグラスモミで、高さが変わると細胞どうしの水の受け渡しがどうなるか調べました。その結果、高さが増すほど細胞内に泡が生じやすくなり、泡が膜をふさぐため、水が通りにくくなることがわかりました。
これをもとに計算したところ、幹では九十九―百二十三メートルで、水がそれより上には通らなくなる結果が得られました。ダグラスモミの巨木でこれまで記録された高さは百―百二十七メートルで、研究結果とよく一致しているといいます。
研究成果は、十一日付の科学誌『米科学アカデミー紀要』電子版に発表されました。
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