メディアによる報道は一面的になりがちであろうが、その報道を見る限りにおいては、この「暴動」は、民主運動や革命とは縁もゆかりもない、単なる暴力行為のように見える。
商店や街中の車やバイクや自転車を転倒させ炎上させたからと言って、これが革命に発展するはずも無い。

(写真はロイター通信配信)
日本人旅行者の目撃談によっても、この暴動が単なる暴力行為にすぎないことが見えてくる。
(もちろん、NHKなどの日本メディアが内容を限定して報道している可能性はある)
中国政府は、この「暴動」を単なる暴力行為として警察権を行使して取り締まれば済むはずではなかったか? 何故「ダライラマが挑発している」と断定してしまったのか?
これでは、「暴動」をますます政治的・宗教的次元にレベルアップさせてしまう結果となる。
温家宝首相は18日、全人代(=国会)の閉幕を受けて人民大会堂で記者会見し、
【「ダライ集団が組織的に企てた事件であり、十分な証拠がある」】と述べたという。
最初に述べたように
① 単なる暴力事件として処理するべきであった。
② 宗教指導者を矢面に立ててしまい、あらぬ対決を引き起こした。
と言う意味で二重の誤りであったと、私は思う。
この問題に関して、少なくとも16・17・18日のしんぶん「赤旗」の報道は小さかった。
(Web版では、この事件の記事のUPは皆無! 紙面では小さいながらも毎日報道している。)
なお、下記のロイター報道によると、中国政府は態度を一層硬化させ、
【チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の支持者らとの「人民戦争」を戦う】
との態度で収拾をはかるつもりのようだが、最悪の展開ではないだろうか?!
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チベット暴動、中国はダライ・ラマ派との「人民戦争」を宣言
(ロイター) - goo ニュース
ロイター 2008年3月17日(月)10:37
[北京 16日 ロイター]
中国チベット自治区ラサで発生したチベット仏教僧らによる大規模な暴動を受け、中国の当局者らは、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の支持者らとの「人民戦争」を戦うとの姿勢を強調した。同暴動をめぐっては、数十人の死者が出ているとの情報もある。
ラサでは14日、けさをまとった者や独立を求めるスローガンを叫ぶ者が商店を破壊したり、銀行や政府関連の建物を攻撃、警官に石や刃物を振りかざしたりして、大規模な暴動に発展した。
16日付のチベット・デーリー紙によると、中国政府当局者は15日の会合で「今回の乱闘や破壊、略奪、放火の憂慮すべき出来事は、国内外の反動的な分離派勢力が慎重に計画したもので、最終目的はチベットの独立だ」と指摘。「分離主義に反対し安定を守るため、人民戦争を戦う。こうした勢力の悪意ある行為を暴き出し、ダライ派の醜い面を明るみにさらけ出す」としている。
住民らによると、ラサでは16日現在、鎮圧部隊が道路を管制した上で住宅を厳重に監視している。
今回の暴動について、中国は少なくとも10人の「罪の無い市民」が、主にデモ参加者の放火による火事で死亡したと発表した。
これに対し、ラサとつながりの強い外部関係筋は、ロイターに対し、犠牲者はそれよりもはるかに多いと指摘。暴動とその後の鎮圧行為での被害者の遺体を実際に目の当たりにしたという人物の話として「ある遺体安置所だけでも67体あったそうだ」と語った。
一方、インド北部に拠点を置くチベット亡命政府は、中国当局との衝突で約30人が死亡したとしている。
中国政府は、外国メディアがチベットから自由に報道することを禁じており、実際の被害規模を確認するのは難しい状況となっている。
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チベット暴動 「北京五輪破壊が狙い」 温首相 ダライ・ラマを批判(西日本新聞) - goo ニュース 2008年3月18日(火)17:11
温首相「五輪狙ったもの」 チベット騒乱 対話「うそ」(朝日新聞) - goo ニュース 2008年03月18日13時17分