第7回
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本日(2007年9月8日)から二日間の日程で、日本共産党・第5回中央委員会総会(5中総)が開催され、午前10時半から志位委員長の報告が行なわれています。
全国の地区委員会で、CS放送で中継されて、多数の党員が実況中継を視聴している真っ最中です。
中心課題は、4月の統一地方選挙と7月の参議院選挙の総括、そして来週から始まる臨時国会等への対応、来るべき衆議院選挙の準備などです。
どこまで、真摯な選挙総括が行なわれるか注視したいと思います。
私の、この連載も、あと数回続ける予定でしたが、5中総についての意見も書くことになると思いますので、今回を最終回とし、残りを一挙に掲載いたします。
長いので、パスして頂いて結構です。
さて、これまで多くのコメントを頂き、ありがとうございました。
全て読ませていただき、参考になりました。
この連載終了に当たり、連載第1回から第7回に書かれたコメントを削除させていただきますので、よろしく御願い致します。
削除予定は、今から1週間後と致しますので、必要な方は、各自バックアップをおとりください。
【日本共産党中央委員会の参議院選挙への戦略・戦術の疑問点】
第7回
2.戦術上の誤り
は、【続き】をどうぞ
なお、この内容は、投票日前に日本共産党中央委員会に記名投書した物のコピペです。
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【日本共産党中央委員会の参議院選挙への戦略・戦術の疑問点】
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【日本共産党中央委員会の参議院選挙への戦略・戦術の疑問点】
第7回
2.戦術上の誤り
の、【続き】をどうぞ
4)支部や党員がブログを広範に開設し、候補者とリンクしながら広げてゆくという活動が一部に留まり、中央委員会としてもネット選挙を呼びかけなかった。
インターネットの活用において、日本共産党ホームページは、今回結構力を入れて造られていたとは思いますが、中央委員会として支部や党員にインターネットの活用、特にブログの開設を呼びかけなかったことは、ネット選挙が事実上解禁された中では弱点でした。
候補者の多くがブログを開設する中で、党員や支部や後援会がブログを開設し、候補者とリンクし、一方では民主党や社民党支持サイトなどとも交流を図り、日本共産党の優位性を押し付け的ではなく普及するという活動が全国的に展開されれば、インターネット上での情勢がもっと変わりえたと思います。
福岡市長選挙ではまだ極一部ではありますが、このような交流によってバリバリ社民党の支持者が、民主・社民推薦候補では無く、日本共産党推薦候補への指示をブログで公言するという状況も作り出したのです。他にもカナダやドイツ在住の日本人から激励が来るなど。
5)党員が何故立ち上がらないのかの深い分析がないまま、精神論で「頑張れば前進できる」をくり返し、最後まで大規模な決起を勝ち取れなかった。
戦略の項でも述べましたが、党員が立ち上がらない理由の一つが護憲への取組みの「弱さ」にあると思います。
結局、日本共産党は「国民投票頼み」なんだ。マスコミが金で買われる中で、議会で圧倒的少数の護憲勢力が国民投票でどうやって勝利するのか?という不安と疑問が解消されていないのです。
やはり、「小異を捨てて大同につく」という立場から議会でも確固とした護憲の3分の1を超える議席を確保しなければならないと思っている護憲派有権者は少なく無いのです。これもインターネットでの傾向からの判断です。
それと、負けを承知で大金を使って全選挙区に立候補。支部にはさまざまな名目の多額のカンパを要請する(居住支部で数十万円はざら)。
こういう無理の連続が党員を疲弊させている(特に政治的意識レベルで疲弊している)ことも原因の大きな部分だと思います。
6)「毎日が投票日!」「期日前投票」の呼びかけが極めて弱かった。
私は、いつも期日前投票をしていますが、この選挙期間中、地区委員会からは「期日前投票に行ってきて!」とも、「行くように同志に連絡して!」という連絡も何もありませんでした。
それどころか、投票日前日になって地区常任委員から「Pの投票は比例は春名さんです」という短いメールが来たというほど、「期日前投票」を意識していないのです。
公示後は、「毎日が投票日!」です。歩行困難者など投票に行きづらい人も公示後の2週間に分散すれば相当数援助できるはずです。これを最終投票日にまとめてするのは大変です。
「毎日が投票日!」をどのような選挙でも徹底すべきです。
7)投票日前日に「Pの投票は比例は春名さんです」という短いメールが来たが、遅すぎる。遅くとも公示後すぐに通知するべきであった。
前項にも書きましたが、この項では「期日前投票」の話ではなく、「Pの投票は比例は春名さんです」という党員の投票基準が、投票日前日に連絡されると言う対応の遅さの問題です。
候補者は早くから決まっており、投票日も決まっているのですから、公示前からでも「党員は春名なおあき、と投票するように」という通達はできたはずです。
おそくても公示され「期日前投票」が始まった時点では、全同志が認識しておくべきことです。
それを投票日前日に連絡するなど、選挙が組織的に動いていない証拠です。
それでなくとも、「期日前投票」は全有権者の1割に、有効投票の16%位にはなるという事態なのにもかかわらず。
8)比例代表追加公認が遅すぎた。
これは、返すがえすも残念です。
公示直前になって、何故追加公認をするのでしょうか?
追加公認するのは、初めから解っているのですから、準備ができた候補者からどんどん発表するべきです。
春名なおあきさんは、西日本全部を一人で引き受けて大変そうでした。
追加公認が早く決まっていれば、訪問先も分担できたでしょうから、
① より多くの有権者に訴えられたし
② 候補者の身体的負担も半分か3分の1くらいには軽減できた。
③ その分、駆け足で去るのではなく、有権者と密着できたし、生の話も聞けた。
④ 生の声を政策化する時間的余裕も、少しは確保できた。
というメリットがあったはずです。
追加公認を遅くすれば供託金が減るというならまだしも、供託金の額(600万円)には差はありません。
どうせ、落選して供託金を没収されるなら、一日でも早く発表して、獲得議席を1議席でも増やす努力に傾けた方が、良かったと確信します。そうすれば供託金没収も二人分減った訳ですから。
また、追加公認後の比例候補の扱いは、極めて差別的で泡沫候補のようです。
これでは、「日本共産党は最大でも5議席が目標なんだな」と有権者に判断させます。
9)目標議席5議席を公表することの大きなデメリット
これは、もっと前の項目に書くべきでしたが、末筆となりました。
党内での現実的獲得目標が「5議席」というのは百歩譲って認めるにしても、一般有権者に向かってTVや街頭演説で「5議席」を獲得目標と公言するのは「百害あって一利なし」。
取り分け
「1議席増えて10議席になれば党首討論ができます。」
「2議席増えて11議席になれば議案提案権ができます」
というアピールは、一般有権者にとって、「それで、どうなの?」と言う程度のインパクトしかありません。
「党首討論をしたって、多少刺激にはなるかも知れないけど、憲法改悪をとめることはできないでしょう」「議案を提案しても否決されるだけでしょう」というところです。
また、これも大会議案討議で書いたと思いますが、「5議席が目標」と公言すれば、「共産党の目標が5議席なら、自力で取れるだろうから、それじゃ、私は護憲で当選がむつかしそうな社民党にいれるわ!」という誘導になり、却って日本共産党支持層を他党に分散させることになります。
私の考えは、
「今の政治に怒りを持っている若者のみなさん、あなたが日本共産党に投票して頂いたら、そしてそういう方が圧倒的に多くなれば世の中が変わります。」
「有権者の3割とも4割とも言われている無党派のみなさん。あなたが日本共産党に入れていただいたら共産党の議席は大きく伸びます。そうすれば安倍内閣に痛打を与え、世の中が大きく動き始めます。 私たちの政策を良く見てください。 みなさんの気持ちとぴったりのはずです!」
考えても見てください。無党派の3千万人の心に火をともすことができたら、世の中は大きく変わるのです。
そういう確信を、政治不信に陥っている3・4割居る無党派や、5割が棄権するという若者に与えることができたら政治は一変します。
ここで、「5議席」を言ったら白けてしまいます。 日本共産党の「5議席を与えてください!」という訴えでは、志位委員長が幾ら大声を張り上げても迫力がありません。
「日本共産党が5議席になっても対して影響力に変わりがないじゃん、世の中変わるはずがないじゃん」とおもわれてしまいます。
天井知らずに有権者が日本共産党に投票してもらえる可能性を追求するような訴えが必要です。
無党派や若い人々が「選挙に行ってみよう!」「思いを日本共産党に託してみよう」という気持ちになってもらう力が今の演説にはありません。
もちろんだからといって、いまの日本共産党の口先「統一戦線」派、実態は共同行動拒否というやり方では、上のように訴えたからといって、そういう広がりは期待できませんが。
10)まとめ
とにかく、今回の選挙の闘いかたは(前回総選挙も前々回もおなじだが)戦略においても戦術においてもムダの多い誤ったやり方だったと思います。
勝てる選挙の最大のチャンスを逃しているのは、末端党員の活動不足(いまの最大の問題は、こうした国民的な関心や期待に、わが党の宣伝・組織活動が追いついていないことです。7/20志位アピール)ではなくて、中央委員会の戦略・戦術の誤りにあると言わなければなりません。
このような党員の意見を、単なる「雑音」として握りつぶすか、末端党員の本音として議題に載せるかが、日本共産党の民主主義のあり方を問われる試金石です。
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