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自衛隊の国民監視――どこが問題か

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  画期的な変化は無いが「新しいポスター」とのこと。


危ない核(安倍内閣)の目指す「美しい国」
「集団的自衛権」の見直しでは、委員を厳選したせいか、安倍首相に迎合する意見やもっと右よりの危ない意見がどんどん出されている。

自衛隊による市民運動の監視問題も、なおマスコミをにぎわしている。
いい加減なところで終息させる訳には行かない。

先日のサンデープロジェクトでは、田原総一朗氏らのインタビューに志位委員長が答えた。


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このインタビューの概要は、続きをどうぞ。
    ☆☆☆☆☆

相当長いですが全文引用します。

テレビ朝日系「サンデープロジェクト」での志位インタビュー

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自衛隊の国民監視――どこが問題か
   テレビ朝日系「サンデープロジェクト」
      志位委員長の発言(大要)

             2007年6月12日(火)「しんぶん赤旗」
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 日本共産党の志位和夫委員長が、十日放映のテレビ朝日系報道番組「サンデープロジェクト」に出演し、司会の田原総一朗氏らのインタビューに答えた大要を紹介します。

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自衛隊による国民監視
――イラクだけでなく年金・消費税問題・春闘も

 番組では、志位委員長が記者会見で陸上自衛隊による違憲・違法の国民監視活動について、内部文書を明らかにしたことが話題になりました。

 田原 志位さん、時間がないからいきなり本題を始めます。(内部文書を示しながら)しかし、すごいですね。自衛隊の東北方面情報保全隊。市民のプライバシー、なんかの集会に出たとか、取材したことまで全部この名前が出ている。

 志位 百六十六ページの文書ですね。

 田原 これはどうして手に入れたのかはいまは言いませんが、どう思った?

 志位 ぞっとしました。背筋が寒くなりました。

 田原 このなかにはすごいよね。要するに町議会とか地方議会でイラク戦争にちょっと反対した人が全部入っている。それから、わがコメンテーターの高野(孟)さんまで入っている。

 志位 そう。高野さんの発言されたことまで。

 田原 高野さんの発言。どこかで講演したんだよね?

 高野孟・「インサイダー」編集長 旭川で民主党と連合が主催をして―旭川の自衛隊がイラクに出てったもんですから、地元で声を上げようということで―私が一時間だか一時間半だか講演したんです。その内容が二行に要約されています。

 田原 これ(内部文書)東北だけですよね。

 志位 東北(方面情報保全隊)のものがあるんですけど、もう一つは中央のものがありまして、それ(各地の方面情報保全隊の報告)を集約して、イラクの関係だけを抜き書きしたものです。こちらは、中央の情報保全隊のつくったものです。

 田原 イラク関係だけまとめたんだ。

 志位 ええ。ただ東北の中にあるのは、イラク関係だけじゃないんですよ。たとえば年金問題とか、消費税とか、春闘とか、およそイラクに関係ないものまで全部入っている。

 田原 そうだ。春闘とか年金とかで政府に反対すると全部名前が出ちゃうんだ。これ大変だ。イラクだけじゃないんだ。

 志位 イラクだけじゃありません。

武装勢力の自衛隊が、市民の知らないところで監視
――これでは自由にもののいえない社会になる

 田原 それにしても、年金とかなんで自衛隊がやるの? 警察とかがやるのは、やっているんだとは思うけど。

 志位 要するに政府あるいは自衛隊にちょっとでも歯向かうといいますか、ちょっとでも批判的といいますか、そういうものは全部逐一情報を集約しようと。

 田原 なんで年金に反対で自衛隊に反対なのか?

 志位 関係ないですね、これはね。要するにそういう意味では、自衛隊とまったく無関係なものでも、政府の方針にちょっとでも異議を唱えようというものは対象となる。

 田原 言っちゃ悪いけど、警察はたぶんやっている。なんで自衛隊がそこまで出しゃばってくるのか?

 志位 警察でも犯罪がはっきりしないと捜査できないんですよ。ところが自衛隊には一切そんな捜査権限はないわけです。だから、なぜって聞かれると、自衛隊の思惑を推測するしかない。

 田原 もっと聞きたい。これをやることで自衛隊にどんなメリットがある?

 志位 いざというときに、ここらへんが要するに自衛隊に批判的な人たちだと。

 田原 年金なんていうのは自衛隊に関係ない。つまり反政府的な考え方を持っていると。

 志位 反政府とも言えないような人も入っています。

 民主党の国会議員も出ています。(田原「増子輝彦議員」)自衛隊のOB会で発言したと。別に自衛隊に反対するのではなくて、イラクに派兵するのが私は反対ですよと。しかも、自衛隊の責任じゃなくて決めたのは政治の責任なんだから、政治を批判しているんですよと。要するに反自衛隊ではないですよという立場ははっきりしているのに、「反自衛隊活動」と書いています。それを自衛隊のOB会に出て国会議員が話したと。

 これは、国民が自由な意見表明をするときに、武装勢力の自衛隊が、身分隠して、知らない間に入りこんで。

 田原 隠してるんだね身分を。

 志位 身分を隠してますよ。自衛隊だと腕章などしてませんよ。テレビ朝日だって腕章してくるでしょ。

 田原 それまたおかしいのが、朝日新聞某女性記者とかね、福島民報記者とかね、取材に行っているのも全部チェックしている。

 志位 朝日新聞の件は、私がちょっと驚いたのは、青森の駐屯地に取材に行ったと。そしてイラク戦争に賛成・反対ですかと隊員さんに聞いたと、市民の皆さんに聞いたと。そして次の日に朝日新聞に「賛否分かれる」と記事が出ている。それが「反自衛隊活動」とレッテルがはられているのです。これも怖いと思いましたね。

 ですからね、武装組織の自衛隊が、身分を隠して、市民の知らないところで、こういう監視活動を始めたら、自由にものが言えなくなる社会になりますよ。

 田原 「自称朝日新聞の記者と名乗る女某は、二月三日、青森駐屯地の正門前で退庁する隊員に自衛隊のイラク派遣に対する取材を実施」だけなんです。取材したらもう悪いもんだと。

 志位 (内部文書で)上に「反自衛隊活動」と書いてるでしょ。

 田原 反自衛隊じゃない。取材しただけじゃないか。

 志位 ですからちょっとでも取材したら、ちょっとでも批判的な立場をとったら、「反自衛隊」とレッテルをはると、「敵」だと。

 田原 大谷さんもきっと入ってるね。イラク戦争反対でしょ?

 大谷昭宏(ジャーナリスト) あちこちでそういってた。

 志位 これ(内部文書)は手に入ったのは六週間分なんですよ。だから、氷山の一角しか出てないから、全貌(ぜんぼう)が明らかになったら、田原さんと大谷さんとかたぶん出てくるんじゃないですか。

 高野 情報保全隊っていうのはもともとは調査隊って言ったわけですから、主として自衛隊員が防衛秘密を外に漏らすのを保全するための(もの)。国民の一般的な市民活動とか、講演会とか言論活動とかが、そういう自衛隊員が外に情報を漏らすということとどういう関係があるのか。これが本来の業務なのかということが一つあります。

 もう一つは、自衛隊自身はイラクに行きたくなかったですよ。あんないいかげんな政治的決定で。小泉さんが勢いで言っちゃって。だから非常に不安だったと思うんですね。そこで国民の動向をいろいろ調べたということだと思うんです。

 大谷 僕もこれ見てびっくりしたんですけれど、これ共産党にもれたんですから、自衛隊としては大変なことになっていると思うんですね。犯人探しがすごいと思うんですよ。幸いなことにして、本当に“情報不保全隊”で、こんなまぬけな情報が漏れるわけですよ。このルートが公表したことで断たれると思うんですよ。社民党、民主党含めて「とんでもない話だ!」というのを野党が結束しなかったら、国民はたまったものじゃないですよ。共産党の問題じゃないと思うんです。

町場まで出かけていって国民の動きを監視
――情報保全隊の任務からも逸脱

 田原 この問題に対して、久間防衛大臣がこう言ってるんです。なんでやったのか。“家族に対してずいぶん圧力がかかっているらしいから、一生懸命どんな話が持ち込まれたか、あるいは心配いりませんと言うために”と。

 志位 それは(家族への圧力に)ならないですよね。関係ないですよね。たとえば、高校生がピースウオークしたことまで書いてあるでしょう。高校生が平和の行進やって、なんで家族に対して圧力がかかるのか、あるいは自衛隊の業務に障害がでるのか、全然関係ないですね。

 田原 関係ないね。

 志位 ましてや、消費税や年金なんて、なんの関係もない。

 田原 これは中谷防衛庁長官(当時)が自衛隊に対してこう言ってる。“特に問題は、職員を不法な目的に利用するための行動を外部からの働きかけなどから部隊の秘密、規律、施設などを防護する”。外部からのどういう働きかけ?

 志位 中央の情報保全隊の文書というのは二つに分かれてまして、最初は「駐屯地、官舎、米軍施設に対する反対動向」、これは一応外部からの働きかけなんですよ。これはいろんな抗議行動があった。ほとんどが平和的なものですけどね。ただ、その後に「市街地等における反対動向」というのがあって、これはつまり町場まで自衛隊員が出かけていって、全部調査したものです。だから、外部からの働きかけじゃない。関係ないものまで全部入っているんです。

 ですからこれは、さきほど情報保全隊のフリップありましたでしょう。情報保全隊の本来の任務というのは、一応の建前は、ここにあるように襲撃とか妨害とか、外部からの働きかけから守るということになっているけれど、外部からの働きかけについて記載しているだけじゃないんです。町場まで出て行って、情報を集めてきている。つまり監視してきている。これは情報保全隊の任務からもまったくの逸脱ですね。これからいっても。

 田原 こういうことは、一番頼りになるのは共産党なんで、ほかの野党は出てこないんでね。いろんなルートがあるんだと思うけど、頑張ってください。

参院選にむけて
――「二大政党」の流れのなかで憲法まもる党の値打ち

 このあと、参院選に向け、「二大政党」づくりの動きのもとでの日本共産党の活動、役割について話がすすみました。

 田原 ところで、この共産党なんだけど、やってることは僕はとても評価している。たとえば、この自殺した松岡さん(前農水相)の問題を一番最初に書いたのは、今年の一月三日の「赤旗」なんですよね。このときに多額の事務所費、ほかの新聞にも全部先駆けてやったと、とてもいいことやった。にもかかわらず、共産党の選挙での議席数が、どうも伸びないと。(国政選挙での日本共産党の獲得議席数のパネルを示し)これなんでだろう。

 志位 このグラフでいいますと九〇年代後半はかなり伸びたんですよ。(衆院選挙で)二十六とか行ってますでしょ。その後、ずっとこう押し込まれて、これからまた伸ばそうと。

 田原 伸びるかなあ。

 志位 伸びますよ。

 田原 今回なんて絶好のチャンスだけどね。

 志位 伸ばしたいと思います。「二大政党」って枠組みをつくろうと、「自民か、民主か」と、どっちかしか選ぶ選択肢がないというのがずいぶんキャンペーンで張られて、共産党は蚊帳の外だという流れがずいぶんつくられたなかで、一定の後退になりました。しかし、どうも憲法の問題なんか見てても(自民、民主は)同じ流れじゃないかと、やっぱり憲法を守れるのは共産党だという声がいま起こっていますから、ぜひ伸ばしたいと思っています。

 草野厚・慶大教授 僕は今日のお仕事も含めて、やっぱり共産党の存在って大きいと思うんです。ただね、七年間も委員長務められているわけですよね。二〇〇〇年になられているわけですから。その七年間の間の選挙はことごとく議席も得票率も減らしている。これは共産党は責任をとらなくてもいい、最高責任者は責任をとらなくてもいい政党だっていう、こういうイメージとつながってしまうんですけど。

 志位 責任は、私は、議席を減らした選挙ではあると思っています。その時にはきちんとどこに問題があったか、われわれの活動にもこういう弱点があったと明らかにしました。

 田原 どこに問題があったの。

 志位 やっぱり、「二大政党」という流れがつくられるなかで、共産党の値打ちをどうやって押し出していくかと、そこの工夫をもっともっとやる必要があると。

 たとえば、いま安倍さんが憲法を変えていこうという暴走を始めている。二年前にここで安倍さんと私と二人で靖国問題やったでしょ。

 田原 やりましたね。

 志位 (安倍氏は)「靖国」派の大将をやってたわけですよ。いわば、「過去の戦争は正しかった」と。こういう人たちが憲法を変えようとしている時に、共産党がそれに立ちはだかれる唯一の党だということを押し出していきたいと思っています。

 田原 安倍さんは総理大臣になってから、靖国行ってない。

 志位 行ってないんだけれど、たとえば「従軍慰安婦」問題でああいう「強制連行はなかった」という発言をするなど、いろんな問題があります。

 田原 その後ね、「河野談話」を継承すると。

 志位 一定の手直しをやっていますね。ただ本音のところじゃ変わっていない。ですから、過去の戦争を反省していない勢力が、憲法を変えて海外に打って出るということになったら、これは本当に危ないですよ。ですからこれに立ちはだかる。

間違った政治の監視だけでなく、国民とともに政治を動かす仕事も
 田原 高野さん、こういう政党が絶対必要だと思うけど、なぜ伸びない。

 高野 だから二大政党的な流れができたというが、裏返すと共産党が政権構想を持たないということです。

 田原 健全な野党というのは政権はとらない。

 高野 刺し身にはならないと。

 田原 刺し身のつまでいいんだという。

 志位 いや、私たち「たしかな野党」と言っていますけど、政権構想はあります。

 田原 つまではない。

 志位 私たちは、いまの政治を一番の大本から変えようという政権構想を持っています。たとえばアメリカとの関係も安保条約をなくして対等にする。

 大谷 社会保険庁の問題にしても共産党は労働者の党だと思うんですよ。ただし、職員があそこまでいいかげんなことをしていた。それを共産党を含めて野党の支持者ってたくさんいると思うんですね。そこをやはり国民が共産党に対してある種の不信感を持つことになっているんじゃないか。

 志位 公務員がかかわったことで不祥事が起こってくる。そのときに党としてきちんと公務員として、全体の奉仕者としての立場をきちんと守って活動しなきゃならない、ということはズバズバ提言しています。それから直していくという活動もやっています。たとえば大阪で公務員の不祥事という問題が起こった。このときもきびしくやりました。ですからそこはきちんとみていただきたいと思います。

 ただ、この社会保険庁の問題については、どこに責任があるかという議論があるときに、「親方日の丸」だということで、全部現場の責任にしちゃうのはこれまたおかしい。「親方」が一番悪いんですから。

 田原 いまの(コムスン問題での)折口さんがそうだよね。

 志位 「親方」が一番悪い。

 吉崎達彦・双日総合研究所副所長 議会の中で仕事は二つある。ひとつは立法で、ひとつは監視。共産党って監視しかしない党ですよね。

 志位 それは違います。たとえば、「サービス残業」の問題、それから「偽装請負」の問題、こういう問題について、私たち現場からこういう無法をなくそうということで、具体的な案も出しました。その中で厚生労働省も是正の措置を両方とも出さざるを得ないんです。ですから現実の政治を、職場の方々や地域の方々と一緒になって動かす仕事もやっています。監視だけじゃありません。政治を動かす仕事もやっています。

 吉崎 二大政党の中において、共産党の存在が自民党の延命装置になっているという現実も否定できないと思うんですが。

 志位 それはないですよ。自民党を一番厳しく徹底的にやっているのが共産党ですから。

 田原 これからもがんばってください。こういう大スクープをどんどんやってほしい。

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