塚本邦雄の前衛短歌を評価するものだった。
炎天の河口にながれくるものを待つ晴朗な偽ハムレット
塚本のこの歌を紹介してこう述べている。
「直接的な感情を出さず、モノに仮託して表現するという前衛短歌の技法は斬新で新しいものでした。」
モノに仮託して表現するというのは前衛短歌の独自の技法ではなく短歌の基本的な技法だと思います。
また
平和と平和祭の距離、干しならべたるゴム手袋がびらびらと生く
五月祭の汗の青年 病む我は火の如き孤独もちてへだたる
という二首をあげ
時代とか人生を内側からとらえて、つねにシニカルに社会や伝統を見据え、「西洋的美学」の立場から批判しており、(この部分は「 」がないので
赤旗記者の澤田勝雄さんの文章のようだが)「誤解されやすい。でも私はひどくひかれてきましたね」
と述べている。
どうも岩田さんはかなり誤解のされやすい歌を選んだようだ。
塚本邦雄が今の民主主義的短歌の目指す物とは私にはとても思えない。
むしろ塚本邦雄と彼の文学を批判しきる「野蛮な情熱」を持たねばならないと書いたら岩田さんにぶん殴られるだろうか?
いや
われテレビ見る間も妻は物をかくともに疲るる夜の一二時
と岩田さんに歌われた馬場あき子さんの方が怖そうだ。
夫婦同じ方向を向いている夫婦の妻はだいたいすごく強い。
怒られそうなことを書いたので埋め合わせに下記集会の宣伝もしておきます。
記
集会名:輝け憲法九条~文化のつどい「芥川龍之介・寺山修二を語る」
日時:11月27日(木)午後1時(働いている人は行けないですね)
場所:川崎市・麻生市民館大ホール
講演・小森陽一(東大教授)岩田正(歌人)
参加費:500円
主催:万葉九条の会
以上
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