田母神空幕長更迭へ 懸賞論文で「日本の侵略ぬれぎぬ」
朝日新聞 2008年10月31日23時13分
自宅前で取材に応じる田母神航空幕僚長
=31日夜、東京都目黒区、延与光貞撮影
航空自衛隊トップの田母神(たもがみ)俊雄・航空幕僚長(60)が「我が国が侵略国家だったというのはぬれぎぬ」と主張する論文を書き、民間企業が主催した懸賞論文に応募していたことがわかった。旧満州や朝鮮半島の植民地支配についても「現地の人々は圧政から解放され、生活水準も格段に向上した」と評価するなど、政府見解に反する内容で、浜田防衛相は31日夜、田母神氏を更迭する意向を表明した。田母神氏は週明けにも辞表を提出する。
浜田氏は記者団に「政府見解と明らかに異なる意見を公にすることは航空幕僚長として不適切で、速やかに職を解く」と述べた。麻生首相周辺によると、首相は同日夕に論文を読んで「不適切」と判断し、直ちに更迭に向けた調整に入ったという。首相は同日夜、首相官邸で記者団に「個人的に出したとしても、それは、今、立場が立場だから、適切じゃないね」と語った。放置すれば野党の反発で国会審議などへの影響が拡大するとの判断もあったと見られるが、野党側は今国会で政府の責任を追及する構えだ。
田母神氏は同日夜、東京都内の自宅で取材に応じ、更迭について「政府の指示に淡々と従います」と答えた。論文の内容については「来週以降に答えます」と述べた。
論文の題は「日本は侵略国家であったのか」。ホテルチェーンなどを展開するアパグループが主催する第1回「真の近現代史観」懸賞論文の最優秀賞(賞金300万円)に選ばれ、31日に同社のホームページで公表された。
論文は中国への侵略について「中国政府から『日本の侵略』を執拗(しつよう)に追及されるが、我が国は蒋介石により日中戦争に引きずり込まれた被害者」など、一貫して日中戦争や太平洋戦争での日本の役割を正当化する内容。日本の安全保障政策についても「集団的自衛権も行使できない。武器使用も制約が多く、攻撃的兵器の保有も禁止されている。(東京裁判の)マインドコントロールから解放されない限り我が国を自らの力で守る体制が完成しない」と、抜本的な転換を求めている。
95年の村山首相談話は植民地支配と侵略で「アジア諸国の人々に、多大の損害と苦痛を与えた」としており、麻生首相も継承する考えを表明している。
まるごと『靖国派』の主張や、プロパガンダ映画 「あなたを忘れない」 と同じ方向を向いている。
現職自衛官の最高位に居るものが、こういう考えであるとは恐ろしいことだ。
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問題の論文は、アパグループ懸賞論文の受賞者紹介ページ からダウンロードできます。(PDF)
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